子ども3人と無理心中を図り1人殺害の罪 49歳の女の控訴を棄却 岡山
07月13日 19:30

おととし、岡山県和気町で母親が子ども3人と無理心中を図り、1人を殺害した事件です。広島高裁岡山支部は、1審の懲役9年の判決を支持し、被告の母親側の控訴を棄却しました。
殺人と殺人未遂の罪に問われているのは、岡山県和気町の49歳の無職の女です。
判決によりますと、女は、おととし1月、自宅で炭を燃やし、子ども3人と無理心中を図りました。そして、当時14歳の長男を一酸化炭素中毒で死亡させ、当時10歳の次男に後遺症などを負わせたとされています。
裁判では、うつ病を患う女の責任能力が争点となっていましたが、今年1月、岡山地裁は、「うつ病による精神障害が犯行に少なからず影響しているものの、その影響は限定的」として、懲役9年の判決を言い渡しました。
弁護側はこれを不服として控訴。一審で、女が当日に通常の2倍の量のうつ病の薬と睡眠薬を使用していたにもかかわらず「薬の影響はなかった」と鑑定した医師について「処方した経験がなかった」と再鑑定を求めていました。
しかし、広島高裁岡山支部の橋本一裁判長は、「薬の影響は認められない」として、被告側の控訴を棄却。1審の懲役9年の判決を支持しました。
弁護側は、上告する方針です。